スポーツに多い、肉離れについての当院の考察です。
肉離れの定義ですが
「肉離れ(にくばなれ)とは、急激に筋肉(骨格筋)が収縮した結果、
筋膜や筋線維の一部が損傷すること。
完全に断裂する筋断裂、直接的な外力による打撲とは異なる。」
とあります。
スポーツの現場ではには「スジが切れた」などど表現されることも
ありますね。
例えば下腿(ふくらはぎ)の肉離れは腓腹筋やひらめ筋という筋肉の
筋線維が傷ついていると一般的には考えられます。
実際その通りの傷害も起こることがありますが、意外にも
そのような損傷の仕方をしていない症例が多く見受けられます。
では、どこが損傷しているかというと神経線維です。
ふくらはぎには深腓骨神経という神経が走っていますが
急激に伸ばされますと神経線維にもキズが入ります。
痛みの出方は筋線維を痛めたときも神経線維を痛めたときも
非常に似通っていますので判別が必要です。
判別の仕方としては神経線維を緩ませて痛みが
明らかに減少する様であれば神経線維損傷の傷害とみます。
ではどこで神経線維を緩ませるかというと
その損傷部位より、背骨に近い場所です。
ふくらはぎを走っている神経線維は元をたどると
腰から出ている座骨神経です。
なのでふくらはぎの場合は太腿やおしり、腰を緩ませて
神経線維の緊張をゆるめます。
よく見かけるのが、腰を緩めてふくらはぎの痛みが緩和する例です。
この場合腰から座骨神経が緊張していて、ふくらはぎの辺りでは
ピーンとつっ張っているものですから損傷しやすい状態なのです。
こういう症例の場合、下腿の治療をしても治りが遅いですし
大本が改善されていないため再発を繰り返します。
何度もふくらはぎの肉離れを繰り返している方は
当院の「診察力」でいちどチェックしてみませんか?